運転免許のこと

免許の更新に行ってきた。

無事故無違反だったので、30分間の交通安全動画を見るだけで終わり、それほど時間は掛からなかった。

 

交通安全動画の中では、ドライバーの責任についてあれこれ説明されていたが、交通事故というのは本当に恐ろしいものだと思う。

事故の被害者になってしまうことも恐ろしいし、加害者になってしまうことも恐ろしい。

日頃の注意で避けられるものも多いとは思うが、どうしようもない場合もありうる。

被害者を支援する制度は充実させないといけないが、過失のない加害者を悪人にしない仕組みも必要だと思う。

 

AIによる自動運転の研究開発が進んでいて、運転免許の在り方も変更を迫られる日が近付いている。

自動運転が、ドライバーに危ない運転をさせないように運転の自由度を制御し、ドライバーの責任を軽減するというのは、割といい方向性のように思う。

「誰が悪い」という論議ではなくて、「どうすれば同じような事故を起こさずに済むのか」という建設的な議論が進むようになってほしい。

 

誰が犯人なのか、誰が悪人なのか、という基準は、社会によって変わる。

一番直接的に関わり近くにいた人に責任を押し付けるだけで、問題が解決するわけではない。

道路の設計とか、車の設計とか、周辺の街灯や安全対策とか、いろいろな要因が絡んでいるはずで、わかりやすいところだけに責任を押し付けるのはおかしいと思う。

 

被害者の立場になれば、怒りをぶつける先というのも必要なのかもしれないが、その怒りを特定の一人に押し付けることは、やっぱり、納得がいかないものだ。

被害者支援が充実したからといって、悲しみは癒えないかもしれないし、怒りは収まらないのかもしれないが、どうにかしてうまい解決策を見つけていきたいものである。